内装職人の正社員、月給制で親御さんも安心! 将来は人材育成して後継者に!
こんにちは。
東京を中心に、大型施設や商業ビル、店舗の内装仕上げ工事(軽鉄ボード工事)などを手掛けている、有限会社ショウエイ技建です。
高校生の皆さんは卒業後の就職先を選ぶ際に、どんなことが気になりますか?
まずはお給料がどのくらいになるのか、休みはどのくらいあるのか、ではないでしょうか?
これらは募集要項に記載されている内容で比較することができます。
そして、入社した直後の生活にかかわってくるため、とても大事なことです。
いったん入社したら、長くその会社で働けることが理想的ではないですか?
そのためには、会社が何を目指しているのか、どういう会社になっていくのかを理解しておくことが大事です。
今回はこの会社のビジョンについて、代表の竹井が語ります。
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目次
【高卒で正社員入社して内装職人に!】全員月給制にします!
――これまで竹井社長はいろいろと計画的に社内改革を実現されてきていますが、これからはどんなことに取り組んでいこうと考えていますか?
まずは給与形態の見直しです。
いまは新卒で入社したら原則20歳まで月給制で、途中から日給制を選択できるようにしていたのだけれど、今後は全員月給制にするつもりです。
そもそも日給制というのは、1日を計算単位として定められた額(日給)×稼働日数で支給額を計算する給与形態です。
働いた日数によって給与が決まるので、月によって支給額が変動します。
その一方で、月給制はあらかじめ決められた給与の月額があり、遅刻・早退・欠勤があった場合には、その分を減額するという給与形態です。
日給制から月給制に移行しても、年収でマイナスにならないことは確認できているので、従業員にも理解してもらえると思っています。
なぜ月給制にしたいかというと、第一に、就職先選びをしている高校生とそのご家族に安心してもらいたいからです。
この業界をあまり理解していない人は「日給=日雇い労働」と誤解していることが多いですね。
実際に、応募者の親御さんから「うちの子供は日雇いで働くことになるんですか?」と聞かれることも結構多くて…。
その場合、「日給制はあくまでも給与の計算方法であって、雇用形態は正社員ですから安心してください」と説明しています。
でもこういう誤解は簡単にはなくならないので、初めから月給制にしておいたほうが、皆さんに安心していただけるのではないかと思うんです。
募集要項で「給与=日給○○円」と記載している会社がまだまだ多いため、「給与=月給○○円」とすれば、安心して働ける会社だと思ってもらえるでしょう。
次に、社員の意識を変えたいからという狙いもあります。
先ほどの説明をもう一度簡単に言うと、日給制は働いた日数分を支給し、月給制は決まった月の支給額から欠勤分などを減額します。
言い換えれば「日給制は掛け算するもの」「月給制は引き算されるもの」なんですね。
「出た分だけもらえる」から「休んだら引かれてしまうんだ!」となれば、働く側の休みに対する意識も変わるはずだと思っています。
つまり、安易に休むことがなくなるという効果も期待できるだろうと。
話は少し変わりますが、ここのところ建設業の求人広告に記載されている基本給の金額がどんどん上がってきています。
これは人手不足、つまり売り手市場になっている現状の表れでもあるのですが、ここはうちが太刀打ちできないところなんですね。
でも、実はうちには基本給以外に手当の制度がいろいろあるんですよ。
たとえば「皆勤手当」や「職務手当」「資格手当」などです。
このほかにも実働とは別に支給するショウエイ技建なりの制度があります。
ただ、求人広告などに記載する基本給だけでは、他社さんと比べられたときに見劣りしている可能性もあります。
手当についても記載はしているものの、十分伝わりきれていないと思うので、この辺りはきちんと説明できる機会を設けたいと思っています。
「『日給月給制』+これだけの『手当』を用意していますよ!」とね。
――皆勤手当の支給を始めた理由は何ですか?
もう5年くらい前の話ですが、その頃は毎日誰かしら休んでいたんですよ。
理由はほぼ「寝坊」です(笑)。
ちゃんと真面目に出勤している人もいるのに、寝坊で休まれては困りますよね。
そこに何も差がないのはどうかなぁと思ったことがあって。
それと、休みがちな人に説教をしても、本人たちはすぐに忘れてしまうんですよね。
何か良い方法はないかなと考えた結果、皆勤手当の制度を作ったんです。
話は戻りますが、月給制にすると手当の計算方法も変わってくるので、制度の変更については間違いがないよう、きちんと社労士さんに相談しながら進めています。
遅くとも来年の4月には全員月給制を適用できる見込みです。
それから、いまは給与の計算方式が複数あるので事務担当も大変な思いをしています。
従業員それぞれに当てはめている方式で給与計算をしなくてはなりませんから、作業がとても煩雑になっているからです。
こういったことからも、月給制に統一したほうが事務仕事の効率が良くなるはずなんですよね。
【高卒で正社員入社して内装職人に!】後継者を育成し、事業を継続させる!
――ほかにはどんなことを考えていますか?
いずれ会社の経営を引き継いでくれる人を育てることですね。
ただ、経営というのは無理矢理押しつけるようなものではありませんから、社員の希望やキャリア設計を聞きながらやってくことになりますけれど。
働いて給与をもらう立場の人と、経営する立場の人では、考えなければならないことが全く違います。
会社を始めた当初、私には経営者という立場で当然理解していなくてはいけないことが抜けていたりしていました。
このため、散々恥をかきながら会社経営をやらなければならなかったのです。
その経験を踏まえ、後継者にはできる限りのことを教え、さらに私の方針もしっかり理解して上で引き継いでもらいたいと考えています。
お客さまに迷惑をかけるわけにはいきませんから、安心してお付き合いを続けてもらえるようにしたいですね。
これはこの先10年間、私が最も懸命に取り組んでいかねばならないことだと考えています。
10年後、私は60歳です。
60歳で引退というわけにはいかないでしょうけれど、その時点で会社を誰かに任せられるようになっていることを目指していきます。
そのための人材育成は、まさにいまが始めるべきタイミングだと思っています。
会社の将来という意味では、どれだけきちんと引き継ぐことができるかが一番大事なことでしょうか。
――建設業界隈で「廃業」という言葉を頻繁に耳にするようになりましたが…
私が新人の頃にお世話になった親方も会社をたたむことになったので、その会社からうちに入っていただいた方がいます。
そのお二人は、かつて私に仕事を教えてくれた大先輩で、若い社員の勉強になるのでとてもありがたいと思っています。
ただ、まさか30年後に先輩を自分の会社に迎え入れることになるなんて当時は想像すらしていませんでした。
新卒を雇っている以上、会社の経営は長く続けていかなくてはならない、というのが私の考えです。
「創業者の私が引退するので会社をたたみます」では、あまりにも無責任ですよね?
それでは社員が安心して働き続けられませんから、きちんと社員が将来設計できるようにしてあげないと。
そのために、きちんと組織を作ってポジションが上がっていく仕組みも整備していきます。
やるべきことは山ほどありますが、すべては会社経営を継続させるためなのです。
正直なところ、私は会社勤めの経験がありませんので、まだまだ知らないことだらけです。
それをカバーするために、コンサルタントの方や社労士さんにアドバイスをもらいながら取り組んでいます。
先ほども「建設業ならでは」みたいな言葉が出ましたけれど、ショウエイ技建をできるだけ一般の会社に近づけていくことが私の目標なんです。
【高卒で正社員入社して内装職人に!】社員みんなで利益を生み出そう!
――「建設業だから」ではなく「建設業だけど」という視点、すばらしいですね!
ありがとうございます!業界特有の部分に安住するのではなく、業界特有とされている部分を打破したいという気持ちです。
もともと建設業は労働集約型の産業で、ひとりが生み出す利益は少ないです。
それがたくさん集まって、やっとまとまった利益になるという構図なんですね。
なぜほかの産業と比べると、建設業の場合はひとりが生み出す利益が小さいのかというと、どうしても1日にできる作業には限界があるからなんです。
ここが建設業とほかの業種との大きな差になっています。
モノを販売したり契約を取ったり、業務委託手数料を徴収するような商売には限界がないですよね。
ある程度売り上げの上限が決まってしまうので、あとはどうやってできるだけ多くの利益を残すかに頭を使うしかありません。
まあ、簡単にどうこうなるものではないですけれど、やれることをやるしかないんです。
まずできることは、余計な支出を減らすことです。
「余計な」は「無駄な」と言ってもいいかもしれませんね。
たとえば、新しい機械や工具のほうがいま使っているものよりも効率が良いという場合。
でも、その差が微々たるものであれば、わざわざ買い替えるようなことはしません。
壊れてから新しいのを購入すればいいのです。
私は、新しいものが発売されたからといって、ただそれを追いかけることは「無駄」だと考えています。
手袋などの小さい消耗品であっても、ひとつひとつを大事に使うように社員にはうるさく言っています。
限りあるお金、交通費も一緒です。
電車で行ける距離なのに、ひとりで車移動して、高い駐車場代を払うなんてことがあってはもったいない。
もちろん、必要なものまでケチろうとはしていませんよ。
わざわざ使わなくていいところにお金を使う必要はない、ということを社員に理解してほしいんです。
自分たちで工夫する、という意識も社員ひとりひとりに持ってほしいんですよね。
売り上げから給与や経費を差し引いて、それでもまだ残っている金額からしかボーナスは支払えないんですから。
なかなか難しい点はありますが、こういった経営者目線と言うか、正しいお金の使い方を社員にも身につけてほしいと思っています。
【高卒で正社員入社して内装職人に!】社内研修もアップデートし続けています!
――ショウエイ技建は研修にも力を入れていますよね
はい、まだ完全な形にはなっていませんが、やり始めたことをきちんと形にしていきたいですね。
もともとは思いつきで始めた研修ですが、2年目でなんとか形になり始めて、3年目の今年はもっと良い内容にしたいです。
完璧な内容っていうのは難しいかもしれませんが、とにかく時間をかけて研修の準備をするように心掛けています。
いまのところ先輩社員たちに自由にやらせているのですが、一所懸命に考えれば考えるほど、中身が複雑になりすぎてしまう場合があります。
あまりにも高度なことをやろうとして、結局中途半端に終わってしまうのは良くないので、私が内容をチェックして修正アドバイスをしています。
そして入社後の研修同様に、就活生の作業体験にも力を入れています。
これは、自社の研修施設で作業体験をしていただくものなんです。
すでに来春の入社が内定している者が3人いますが、来年はこの中から作業体験の担当者を任命し、内容をしっかりと引き継いでいけるようにしたいと考えています。
社員の意見を取り入れて、回を重ねるごとにアップデートしていき、マニュアルのようなものができあがっていけばいいな、と思います。
最終的にきちんとカリキュラムとして完成させて、入社案内のパンフレットで紹介することが目標です。
――今年の新入社員のみなさんはどうですか?入社から半年が経過していますが…
作業の速さや精度は別として、すでにある程度の作業はひと通りできるようになっています。
専門知識が身についたからでしょう、ちゃんとコミュニケーションもとれていますし。
まだまだ未熟な部分はありますけれど、1日ごとに社会人らしくなってきていますね。
――社長も意識して新入社員とコミュニケーションをとるようにしているのですか?
私はそれほど頻繁にコミュニケーションをとっているわけではありませんが、指導担当とは密にとっているはずです。
入社後1年間は指導担当を付けていますから。
基本的にマンツーマンで一緒に現場で作業をするようにしていますが、ひとりでできるようになったことは、徐々にひとりでやってもらうようにしています。
どんなことでも同じだと思いますけど、教わっただけでは身につかないんですよね。
自分で考えて、自分でやってみて、そしてもう一度自分で考えて、ということを繰り返さないと。
悩んだ結果、自分で見つけることができた答えしか身についていかないものなんですよ。
そのヒントを与えるのが指導担当の役割です。
そうやって少しずつペアを切り離していくようにして、自立してもらうんです。
新入社員には「来年の入社内定者が3人決まったぞ!」と言ってハッパをかけています。
「ちゃんと覚えていかないと、すぐに後輩に追い抜かれるぞ」って(笑)。
【高卒で正社員入社して内装職人に!】高校生向けの職業体験会があります!
――いざ、就職先を決めようというときに、どう判断していいかわからないという高校生は多いと思いますが…
その通りだと思います。なので、先ほどもお話したように、ショウエイ技建では高校生対象の職業体験の場を設けています。
自社の研修所で、実施の道具や材料に触れて職業体験をしていただくことができます。
体験会では私やベテラン社員が教えますので、会社の雰囲気も感じてもらえるのではないでしょうか。
交通費の支給や、万一のケガの保険についても対応しています。
宿泊も手配しますので、全国どちらからでもご相談ください。
「内装業ってどんな仕事をするんだろう?」
「ショウエイ技建って、どういう会社なんだろう?」
こんな感じで少しでも興味があれば、学校の先生に気軽に相談してみてくださいね。
皆さんからのご連絡をお待ちしています!